ニオイは無くとも‥‥

人を悩ますニオイというもの

 良いニオイならいいのですが、悪いニオイの場合は周囲の人だけでなく、自分自身も大いに悩んでしまう、そんな厄介なものがニオイというものです。

 ワキガ・汗のニオイ・足のむれたニオイ・頭髪の脂っぽいニオイなど、これらは他人から指摘されなくても、ある程度は自覚できるものです。ただ、嗅覚の慣れも手伝って、他の人には臭うのに、本人には少しも臭わないことがあるものです。

 ある日突然、「あの人の傍に行くと、嫌な臭いがする」などと陰口をたたかれているのを知って、恥ずかしく思い、その場から逃げ出したくなった経験を持つ人もいるのではないでしょうか。

 一度、そんな体験をしてしまうと、誰も特に何も言わなくても、「自分は臭っているのではないか」と気になって仕方がなくなります。

 ある団体が行なったアンケート調査によれば、女子中・高校生のうち、自分のニオイが気になると答えた人は約8割だったといいます。ですが、実際に体臭が他人にも分かってしまう人は、10分の1にも満たなかったのです。

 実際は臭わないのに、必要以上に神経をつかって清潔にしようとする涙ぐましい努力を誰が笑うことができるでしょうか。それほどまでに気になってしまうものがニオイなのです。

自己臭症

 こうした努力にも関わらず、悩み・苦しみは深くなり、そのうち「自分は生まれつき臭う体質なんだ」と思い込んだりしてしまいます。こういう状態を「自己臭症」と呼び、これが原因で対人恐怖症になったり、ノイローゼになったりする人もいます。

 現実的な努力をして、内科などに通って治療したにも関わらず、それでもニオイが気になって鬱状態だという人は、「自己臭症」を疑ってみたほうがいいでしょう。精神疾患の一種ですので、専門医に相談してみることをお勧めします。