ニオイで合う・合わないが‥‥

仲間外れになることも

 ニオイというものは、人と人とのコミュニケーションで大切な役割を果たしています。

 野生の動物、例えばタヌキやキツネが人家に迷い込んで飼われてしまうと、後に自然に帰そうとしても、うまくいかないものです。なぜなら、その動物に人間の生活のニオイがしみ込んでしまっているからです。

 体臭が異なることで、野生の動物の仲間に入れてもらえないということが起きてしまうのです。本来なら敵であるはずの人間のニオイが、野生動物にとっては不快なニオイと捉えられてしまいます。

 人間の嗅覚は動物と比較しても退化していますし、言語をはじめ、文化的に習得した色んなコミュニケーションの手段があるので、鼻のみでニオイをかぎわけることはしません。それでいながら、「何かあの人とは体臭が合わない」という言い回しが残っていたりします。

理屈ではなく

 また、ワキガの臭いが強すぎることで、学校などで孤立してしまうというケースも意外と多くあるものです。学校でのいじめの原因が、「臭うから」という場合は少なくありません。

 大人、社会人になってしまえば、他人を傷つけるような言動や行動をとってはいけないという社会常識が身についてくるので、子どもの頃のような露骨ないじめは少ないといえます。

 ですが、ワキガのせいで会社の人間関係がうまくいかなかったり、恋人との仲がギクシャクしたり、お見合いがうまくいかないなどというケースはあるものです。

 大抵の日本人にとって、ワキガをはじめとする強い体臭は不快な悪臭といっていいでしょう。外見や性格をうんぬんする以前に、はじめに生理的な拒否反応が出てしまうらしいのです。理屈ではないということでしょう。